株式会社グリーン・アート松本社長雑記

看板の文字

〜校正は読んではいけない。一字一句チェックしろ〜

看板の文字が間違っているという事故は、忘れた頃に起こるものだ。
何人もの人がチェックしているはずなのに、なぜかスルーしてしまうから
不思議だ。

私が、初めて勤務した某広告代理店では、印刷原稿の文字校正に関してはかなりうるさかった。それこそ「一字一句チェックしろ!」とか「死ぬ気で校正しろ」 とか言われたものだ。おまけに「大丈夫か?」の質問に対して「大体OKです」とか「たぶん大丈夫です」なんて答えたら、大声でどやされたものだ。
仕事に「大体」とか「たぶん」はないのだそうだ。

今の会社で校正というと、ほとんどが看板の校正である。印刷物に比べると、べらぼうに文字数が少ないのだからかなり楽な方だ。しかし時折、間違いがでてく る。印刷物ではなく、メインの看板の文字が間違っているのだからむしろ重要さではこちらの方が大変なのである。

昨今では原稿をデータでもらうことが多い。文字を自ら入力することがない。だから、データは正しいと思い込んでいる。文字を打ち直したら間違う可能性があるから、なるべくなら文字はいじらないほうがいいという、後ろ向きな考えが常識とされている。

何事も全て人間のやっていること。入力も人間がやっていること。全てのモノを疑ってかかることがプロなのである。 看板も顧客から校正OKでたからといって、安易に安心してはいけない。それを指摘して初めて仕事しているといえるのだ。携わる人間はすべて目をさらにしてチェックすべし。

日時と曜日の関係、有名人の名前、格言、熟語、固有名詞、このあたりは絶対に答えは一つなのだから,データでもらってもチェックすべきであろう。それが意識せずに体がいや眼が動いてしまう人間にならなくてはならない。 うちは看板屋じゃないので・・とかいうやつは輪転機にはさまれて死ぬべし。

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